労務ドットコム> 過労死や過労自殺に関する気になるニュース集

労災認定されやすくなった

労災申請 最多1409人 パワハラ・セクハラで精神疾患

職場でのパワハラやセクハラ、働きすぎで精神疾患となり、平成25年度に労災申請した人は、前年度比152人増の1409人と過去最多だったことが27日、厚生労働省のまとめで分かった。5年連続で1千人を超す高水準で、30~40代の働き盛りが6割を占めた。一方、労災認定されたのは436人で、「嫌がらせやいじめ」「セクハラ」が原因だったケースがともに過去最多となった。

まとめによると、精神疾患による労災申請は集計を始めた昭和58年以降最多となった。業種別では、「製造業」の249人を筆頭に、「医療・福祉」(219人)「卸売・小売業」(199人)「運輸・郵便業」(147人)が上位を占めた。

職種別では、就労人数の多い「一般事務」(227人)「商品販売」(90人)が多く、年齢別では、20代277人▽30代428人▽40代421人▽50代218人-と30~40代が中心。

一方、労災認定された436人の内訳は男性289人、女性147人。前年度より39人減ったが過去2番目に多かった。うち63人が自殺(未遂を含む)を図るなど深刻な状態にあった。

精神疾患の原因について「嫌がらせやいじめ(パワハラ)」と認定されたのは55人、「セクハラ」は40人でともに過去最多となり、特にパワハラは「仕事量が増えた」(55人)とともに原因のトップに並んだ。

平成23年12月にパワハラ、セクハラに関する認定基準が変わり、「労災認定されやすくなったことが影響したとみられる」(厚労省)という。

[産業経済新聞社 2014年6月28日(土)]